ネフローゼってそもそもなんだろう?
1 まずは大枠をつかもう
こんにちは。たにまるです。
今日もお会いできてうれしいです。
今回は、ネフローゼについての正しい知識を得るために、
「ネフローゼ」はどのようにして診断され、
どのような種類が「ネフローゼ」にはあるのかについて、
お伝えしていきます。
まず大事なことは、ネフローゼのおおざっぱな理解です。
この記事では、以下の本の部分のおおまかな概要をお伝えしていきます。
正確で詳細な内容については、上記をご覧いただければと思います。
まずは記事でおおざっぱに知ろう!
少し理解ができたら、今度本で読んでみよう!
2 ネフローゼの2つの診断基準
どちらの本にも、まずは「ネフローゼ症候群」とはなにかが説明されています。
改めての復習ですが、ネフローゼ症候群とは
蛋白質が尿中へ大量に漏れ出てしまう状態のことで、血液中の蛋白質の濃度が低下し、体がむくむ病気
『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』p28
のことでしたね。
つまり「ネフローゼ症候群」と診断されるためには以下の2つがポイントになります。
この2つの基準を満たす場合に、「ネフローゼ症候群」と診断されるのです。
3 こどもの9割が「原発性ネフローゼ症候群」
「ネフローゼ」と一口にいっても、実はさまざまな種類が含まれています。
ですが特に子どもの場合、その約90%が突然発症し原因不明である「原発性ネフローゼ症候群」に当てはまるとされています。
そのためまず大枠としては、
と理解していただければと思います。
ちなみにその他には、例えば先天性のものであったり、遺伝性のものであったり、他の病気によって引き起こされる「続発性ネフローゼ症候群」があります。
本では「原発性ネフローゼ」についての説明が中心なので、このブログでも中心的に説明しています。
4 子どもの10万人に6.4人が小児ネフローゼを発症
日本ではどのくらいのこどもたちがネフローゼを新たに発症していると思いますか?
その数は年間約1000人だそうです。
子どもたちが10万人中6.4人が新たにネフローゼを発症していることになります。
「原発性ネフローゼ症候群」の場合に、
3歳から6歳で発症することが多く、全体の60%は6歳未満で発症しています。
男女比でいえば、2対1で男の子に多い傾向があります。
1日に2-3人の子どもたちが新たにネフローゼと診断されているんだね。
5 子どもの多くはステロイド薬に良く反応する「微小変化型ネフローゼ症候群」
さらに「原発性ネフローゼ症候群」の中にも種類があります。
ですが、まずは子どもの「原発性ネフローゼ症候群」のうちの約8〜9割が「微小変化型ネフローゼ症候群」であることを覚えておきましょう。
それから微小変化型ネフローゼ症候群は
そのうち90%以上はステロイド薬に良く反応し、治療開始から4週間以内に蛋白尿が消失します。
『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』p31
とあり、ステロイド薬に良く反応する種類であることがわかります。
それ以外の分類では、「巣状分節性糸球体硬化症」や「メサンギウム増殖性腎炎」などがあるようですが、ここではまずは「微小変化型ネフローゼ症候群」が多いと覚えていただければと思います。
子どものネフローゼがどういう種類のものか、理解することが大事ですね。
6 詳しい原因については本をご覧ください
本の中ではこのあと「原発性ネフローゼ症候群の原因」(『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』)、「微小変化型ネフローゼ症候群の原因って?」(『こどもの腎臓病と治療』)として、
なぜたんぱく尿が出るのかということや、さらなる理由について深堀りがされていますが、説明するには医学の正確な知識が必要だと思いますので、
詳しくは2冊の本のわかりやすいイラストや例をみながら、ぜひご覧ください。
本を手に取ることが、まずは大事だと思います!
7 おわりに
今回の記事では、ネフローゼについて大枠を理解してもらうために、
などについてお伝えしてきました。
次回の記事では
について取り上げたいと思います。
今日も読んでくれて、ありがとうございました!