小児ネフローゼ

ネフローゼの全体像を知ろう!

tanijima

1 ネフローゼそのものへの正しい知識を得よう

たにまる
たにまる

こんにちは。たにまるです。

今日もお会いできてうれしいです。

今回は、ネフローゼについての正しい知識を得るために、

どのような内容を学んでいくとよいかについて、

以下の本の目次をご紹介しながら考えてみたいと思います。

著者:伊藤秀一

タイトル:『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』

出版年:2018年

出版社:東京医学社

https://www.tokyo-igakusha.co.jp/b/show/b/1204.html

著者:後藤芳充

タイトル:『こどもの腎臓病と治療』

出版年:2018年

出版社:メディカ出版

https://store.medica.co.jp/item/302280620

たにまる
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まずはネフローゼについておおまかに把握することが大事!

2 ネフローゼを理解するための全体像

改めてネフローゼとはどのような病気だったか確認してみましょう。

ネフローゼ症候群とは、蛋白質が尿中へ大量に漏れ出てしまう状態のことで、血液中の蛋白質の濃度が低下し、体がむくむ病気です。

『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』p28

尿からたんぱくがもれて、血液中のアルブミンが少なくなりからだがむくむ病気

『こどもの腎臓病と治療』p23

前回の記事では、まずこれらの説明を理解するためには、腎臓の基本的なしくみを理解することが重要だ、とお伝えしました。

では、ネフローゼについての理解を深めるにはどのような知識が必要なのでしょうか?

ネフローゼの全体像を知るためには、どんな項目が説明されているか、本の目次を見ることが一番参考になります。

まず『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』(2018年・東京医学社)の「第2章 とことん解説Ⅰ ネフローゼ症候群」の小見出しをみてみましょう(「→」はたにまるが補足して説明しています。)

「Ⅰ ネフローゼ症候群とは」 →定義や診断基準、種類など

「Ⅱ 小児ネフローゼ症候群の頻度と特徴」→統計数や特徴など

「Ⅲ 原発性ネフローゼ症候群」→さらに分けられる分類やその原因

「Ⅳ ネフローゼ症候群の症状」→具体的な症状など

「Ⅴ ネフローゼ症候群と検査」→検査の種類や方法など

「Ⅵ ネフローゼ症候群と合併症」→注意点、合併症や予防接種など

「Ⅶ ネフローゼ症候群の治療」→薬や治療の種類など

「Ⅷ 長期的な経過」→病気の長期的な見通しなど

「Ⅸ 救急時の対応」→再発、かぜ、感染症の際の注意点

一口に「ネフローゼ」といっても、種類や症状、治療法など広い理解が必要だということがわかります。

また『こどもの腎臓病と治療』(2018年・メディカ出版)では、「第4章 ネフローゼ症候群」のなかで次の項目について説明されています。

①どうしてネフローゼ症候群になるの?

②ネフローゼ症候群の分類

③ネフローゼ症候群にはどんな症状があるの?

④ネフローゼ症候群ではどんな治療をするの?

⑤ネフローゼ症候群の予後とは?

⑥ネフローゼ症候群のいろいろな分類法

⑦ネフローゼ症候群の治療のための免疫抑制薬の使用

このようにネフローゼを理解するためには、ネフローゼの定義・分類・症状・治療・長期的な見通し・治療法などへの理解が必要だということがわかりました。

3 日常生活や食事、運動、心のケアやサポート制度などについての理解も

 またネフローゼそのものへの理解だけではなく、どのような生活を送ったらよいのかについての知識も必要でしょう。

 『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』では、特に第5章以降で次のような章があります。

第5章 これで安心 日常生活

 Ⅰ 食事

 Ⅱ 運動

 Ⅲ 予防接種

 Ⅳ かぜ(感冒)をひいたときに注意すること

 Ⅴ 入院治療か外来治療か

 Ⅵ その他の注意点

第6章 知っておきたい Ⅰ 心のケア

 Ⅰ 何に傷つくのか?

 Ⅱ トラウマ体験としての病気

 Ⅲ 思春期から成人期へのケア

 Ⅳ きょうだいへの配慮

第7章 知っておきたいⅡ サポートの話

 Ⅰ 小児の医療費助成制度・福祉制度 

 Ⅱ 東京「腎炎・ネフローゼ児」を守る会について

 食事や運動、予防接種や治療のあり方といった普段の生活で気を付けるべきポイントだけでなく、こどもたちや家族の心のケアについての必要性や、お金の心配を和らげるような制度や、家族会の存在などについて扱っています。

 ネフローゼとともにどのように生活を送ったらよいのかについて、具体的な知識を得ることが重要だということがわかりました。

 『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』のその他の章でも、事態に備えるための知識として「第3章 とことん解説Ⅱ 慢性腎炎」についてや、「第4章 とことん解説Ⅱ 透析療法と腎移植」などについての解説もあります。

 また『こどもの腎臓病と治療』でも「第9章 腎臓病とうまくつきあい」の中で、食事や運動などイラストを用いながら具体的にどのような生活を送ったらよいのかについて説明があります。

 またそれ以外の章でも、より広く腎臓病への理解を深めるため、腎臓病の種類やそれぞれの解説、検尿のことなどについての説明があります。

 確かにネフローゼについて「正しい知識を得る」には幅広く全体を知る必要がありますが、最初から全部を理解することは難しいと思います。

 少しずつ少しずつ、この2冊を見返しながら、徐々に理解していくことが重要です。

たにまる
たにまる

最初から全部理解しようとしなくて大丈夫です!

少しずつわかるところから読んでいこう!

4 まとめ

 今回の記事は、「ネフローゼを知るためにはどんなことを知ればいいんだろう?」と、全体像を知るために、本の目次を参考にお伝えしてきました。

 次回以降の記事では、それぞれの項目の内容について触れていきたいと思います。

たにまる
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今日も読んでくれて、ありがとうございました!

ABOUT ME
たにまる
たにまる
3歳から難病を発症。その後何度も入退院を繰り返しながら大学院まで修了。 学生時代に出会った学習障害の男の子との出会いをきっかけに療育や不登校指導、外国籍生徒指導など特殊指導を専門に従事
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