ネフローゼがもたらす成長がある
1 「病気がもたらす成長」を知ってほしい
こんにちは。たにまるです。
今日もお会いできてうれしいです。
前回の記事では、「お医者さんとの信頼関係」についてお伝えしました。
これまでの記事は、伊藤秀一先生が書かれた本『新・子どもの腎炎・ネフローゼ』の「序章 慢性疾患のお子さんと保護者の方へのメッセージ」を主な参考にして、記事を書いてきました。
今回の記事では、「慢性の病気の子どもを持つ保護者として、ぜひ知っておいてほしいこと」(p3)の最後の点である「病気がもたらす成長」についてお伝えしたいと思います。
つらいこともあるけど、だからこそできる成長もあるんだよね。
2 家族の負担と「チームワーク」の大切さ
お子さんがネフローゼだとわかったとき、きっと大きく動揺されたかと思います。
ネフローゼは、お子さんだけでなく、そのご家族にとっても大きなショックを与えます。
お子さんを病院に連れていったり、入院の準備や手続きをしたり、日常の生活を整えたりと、時間的にも忙しくなり、疲れもいっぱいだったでしょう。
身体的にも、精神的にも余裕がなくて、家族の仲がギスギスして、時には言い争ったり、ケンカしてしまうことだってあったと思います。
『新・子どもの腎炎・ネフローゼ』の著者である伊藤医師は、そういうときこそ、家族の「チームワーク」を大事にしてほしいといいます。
家族のそれぞれがお互いに配慮し、負担を分かち合い、困っていることについて皆で話し合ってみることが大切です。そのようなチームワークが病気の子どもを安心させます。
『新・子どもの腎炎・ネフローゼ』p13
ぼくが小さかったときも、
お母さんやお父さん、親戚の人たちがどんどん焦っている様子が伝わってきて、不安でいっぱいな顔をしていたんですよね。
それが何より僕も不安でした。
あのとき、家族同士で支え合っていたら、
家族を支えてくれる誰かがいたら、
ぼくもっと安心できたのだろうと思います。
3 病気がもたらす子どもと家族の成長を信じる
では家族や周りの人たちが、お互いを支え合うためには何が大切なのでしょうか。
『新・子どもの腎炎・ネフローゼ』の伊藤医師は次のように書いています。
病気の子どもは、病気になりたくてなったわけではありません。しかし、その家庭に生まれてきた意味があるのでは、と思います。実は、子どもの病気により、子ども自身も兄弟も、そして親も成長します。忍耐や優しさ、感謝を学ぶことができます。困難に立ち向かい、あきらめない強さを学ぶことができます。それらは、気が付かなくても自然に身に付いていきます。ある地点から、初めて子どもが病気になった日を振り返るとき、失ったものもありますが、得たものもあることに気が付くでしょう。
『新・子どもの腎炎・ネフローゼ』p14
もちろんネフローゼになったことで、失ったものはたくさんありました。
ですが今振り返ると、得てきたものもあることに気づきます。
ネフローゼを体験したからこそ、人に優しくありたいと思いました。
自分の価値観だけでなく、他人の価値観も大事にしようと心がけました。
痛みがわかるからこそ、他人に感謝を感じてきました。
だからこそ、自分もいつか誰かの希望や願いを叶えられるような人になりたいと思って生きてきました。
ネフローゼがもたらした成長は必ずあると思います。
どうか周りの方々には、お子さんにもあなたにとっても、成長が必ずあるということを
どこか頭の隅においておいてもらえれば嬉しいなと思います。
4 終わりに
この記事では、家族のチームワークの上で大切な子どもや家族自身の成長を信じることについて、お伝えしました。
次回からは、実際にネフローゼについて「正しい知識を得る」ために役にたつ記事を書いてきたいと思います。
今日も読んでくれて、ありがとうございました!