小児ネフローゼ

ネフローゼはどんな治療をするの?

tanijima

1 まずは大枠を理解しよう

たにまる
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こんにちは。たにまるです。

今日もお会いできてうれしいです。

今回は、ネフローゼについての正しい知識を得るために、

ネフローゼに対してどんな治療をして、どんな薬を用いるのかについてお伝えしたいと思います。

この記事では、以下の本の部分のおおまかな概要をお伝えしていきます。

伊藤秀一編『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』(2018年・東京医学社)のうち、「第2章 とことん解説Ⅰ ネフローゼ症候群」の「Ⅶ ネフローゼ症候群の治療」の箇所

後藤芳充編著『こどもの腎臓病と治療』(2018年・メディカ出版)のうち「第4章 ネフローゼ症候群」の④ネフローゼ症候群ではどんな治療をするの?」「⑦ネフローゼ症候群の治療のための免疫抑制薬の使用」の箇所

ただしこの治療や薬の内容については、かなり理解が難しいのが正直なところです。

そのため比較的わかりやすい文章で、理解しやすい『こどもの腎臓病と治療』の該当箇所から読むことをおすすめします。

この記事では、まず大枠をつかんでいただければと思います。

たにまる
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ちょっとでも読めたら100点!

2 ステロイド治療が中心

2−1 ステロイドとは?

こどものネフローゼ症候群では、治療の中心としてステロイド薬がまず使われます。

ステロイドと聞くと、こんなイメージを持たれている方もいるかと思います。

なんだか、よくわからないなぁ・・・。

聞いたことはあるけど、なんか怖いイメージがある

ではステロイドとはそもそもなんでしょうか?

ステロイドって?
副腎(両方の腎臓の上端にある)からつくられる副腎皮質ホルモンのひとつです。

『こどもの腎臓病と治療』p27

このステロイドとは、もともとは自分のからだでつくられているホルモンなのです。

2−2 ステロイド薬の効果

その働きとしては、以下のようなものが挙げられます。

炎症を抑えたり、血圧をあげたり、血糖を上げたりする働きがあり、生命を維持するためには必須のホルモンです。そのホルモンを薬剤として、通常の分泌量より多めに使用します。

『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』p52

炎症をおさえたり、免疫力(体内に侵入した異物を攻撃するはたらきのこと)を抑制したりする作用があり、さまざまな病気の治療に使います。

『こどもの腎臓病と治療』p27

ネフローゼ症候群の治療でもこのネフローゼ薬がつかわれていますが、

その効果がある場合には1週間程度で尿量が増えて、むくみが改善されます。

効果がある場合は、1週間から2週間くらいでたんぱく尿がなくなります(この状態を「寛解」といいます)。

たにまる
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ネフローゼの治療には欠かせないね!

3 ステロイド薬の副作用と対策

ステロイド薬について「なんか聞いたことがある」という人の中には

副作用がよくあると聞いたことがある

副作用、心配だなぁ・・・

という方も多いかもしれません。

ですが『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』では次のように説明されています。

ステロイド薬については、その副作用を心配される方も多いと思います。確かに、いくつかの副作用があることも事実ですが、ネフローゼ症候群の治療においては欠かすことのできない薬剤です。そのため効果と副作用への正しい理解が重要です。

『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』p53-54

ここでも「正しい知識を得る」ことがこどもたちのネフローゼを理解するためには重要であることがわかります。

副作用については、『こどもの腎臓病と治療』のp28-29の中でそれぞれイラストとともに説明があり、対策なども書かれておりますので、ぜひ参考になさってください。

たにまる
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欠かせない薬だからこそ、副作用への理解や対策が大切!

4 ステロイド薬が効かない場合などには別の薬を用いる場合も

「ネフローゼ症候群」にはいくつか種類があることは、以前お伝えしました。

子どもの場合は、約90%が突然発症し原因不明である「原発性ネフローゼ症候群」に当てはまるのでしたね。

実はその「原発性ネフローゼ症候群」は、ステロイド薬が効くかどうかによって二つのタイプに分類されます。

「原発性ネフローゼ症候群」の8~9割は、ステロイド薬がよく効く「ステロイド感受性ネフローゼ症候群」と分類されます。

一方でステロイド薬が効かない場合は「ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群」と分類され、また異なる治療をすることになります。

場合によってはステロイド薬その他の治療をする場合もあります。

その点については以下の箇所を参考にしていただければと思います。

伊藤秀一編『新 子どもの腎炎・ネフローゼ』(2018年・東京医学社)の「第2章 とことん解説Ⅰ ネフローゼ症候群」の「Ⅶ ネフローゼ症候群の治療」の箇所

後藤芳充編著『こどもの腎臓病と治療』(2018年・メディカ出版)のうち「第4章 ネフローゼ症候群」の「⑦ネフローゼ症候群の治療のための免疫抑制薬の使用」の箇所

4 おわりに

今回の記事では、ネフローゼの治療や薬についてお伝えしました。

かなり専門性が高い分野ですので、理解するのに苦労するかと思います。

なのでまずは

・ネフローゼの治療は主にどんなことをするの?

・主にどんな薬があるの?

・副作用で注意した方がいいことはなに?

といったことについて、また本にて確認いただければと思います。

次回の記事では

・ネフローゼは長期的にはどんな見通しになるの?

・長期的に生活するうえでの注意した方がいい点はなに?

について取り上げたいと思います。

たにまる
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今日も読んでくれて、ありがとうございました!

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たにまる
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3歳から難病を発症。その後何度も入退院を繰り返しながら大学院まで修了。 学生時代に出会った学習障害の男の子との出会いをきっかけに療育や不登校指導、外国籍生徒指導など特殊指導を専門に従事
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